イタリアのパッシート製法
パッシート製法
イタリアのヴェネト地方で広く用いられている製法。
骨格と風味の凝縮度を強めるために用いられる。
ヴァルポリチェッラには2種類のパッシートワインがある。
アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラDOCG
製法:
パッシート製法で造られる。酸味が高いうちにブドウを収穫し、屋内で乾燥させ、ブドウの糖度と風味を凝縮させる。冬まで乾燥させた後、発酵を行い辛口〜オフドライに仕上げる。
一般的にオークの大樽で熟成させる。
スタイル:
辛口からオフドライ、タンニンは中程度から高く、アルコール度が高いフルボディ。
凝縮したレッドベリー、レッドチェリーの風味を持つ。
レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラDOCG
製法:
パッシート製法で造られる。アマローネよりもさらに長く乾燥させた糖度の高いブドウを用いる。
発酵は自然に止まり、甘口になる。
スタイル:
甘口、アルコール度が高いフルボディ。
凝縮した赤系果実の風味を持つ。
リパッソ製法
リパッソ製法
発酵しているアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラの果皮(搾りかす)を利用する。
ヴァルポリチェッラ・リパッソDOC
製法:
発酵が終わる少し前に、アマローネを抜き取り、果皮と分離させる。
果皮を未圧搾のまま、発酵を終えたヴァルポリチェッラの容器に加える。
このとき、酵母も一緒に入るので、アマローネのブドウ果皮に残っている糖分が分解される。
ブドウの果皮は加えられたワインの色素、風味、タンニンを強める。
スタイル:
中〜強いタンニンを持ち、ミディアムからフルボディ。
煮込んだレッドチェリーや、プラムの風味を持つ。