<ワイン雑学>マルベック?トロンテス?個性的な品種で世界に羽ばたくアルゼンチンワインの美味しさの秘密

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マルベック?トロンテス?個性的な品種で世界に羽ばたくアルゼンチンワインの美味しさの秘密

南米チリと並んで、人気急上昇のアルゼンチンワイン。
マルベックやトロンテスなどアルゼンチンを代表する個性的な品種から
カベルネソーヴィニョンやシャルドネ、ソーヴィニョン・ブランなどお馴染みの国際品種までバラエティに溢れる品種のワインが揃います。
味わいがよく高品質なのに低価格。コスパ最高のアルゼンチンワイン。
そんなアルゼンチンワインの魅力について掘り下げていきます。

アルゼンチンワインの歴史

近年人気急上昇のアルゼンチンワイン、生産量は世界第5位、そして消費量は世界第8位と、生産だけでなく消費量も世界トップクラスなのです。
そんなワイン大国のアルゼンチンワインの歴史について少し。

アルゼンチンワインの始まりは、スペイン人宣教師が、1550年代に、ペルーからアンデス山脈を超えて、アルゼンチンの地にブドウの木を植えたのが始まりとされています。
このブドウの品種は、クリオージャと呼ばれ、高品質ワインには向かない品種でした。
19世紀中頃に、ヨーロッパからの移民によって、マルベックを含むカベルネ・ソーヴィニョン、セミヨンなど、ボルドー系品種がもたらされ、新しいブドウ栽培技術が導入されるようになりました。
国際品種の栽培と栽培技術の導入、鉄道網の発展と共に、アルゼンチンワインの品質は向上していったわけです。

アルゼンチンワイン産業の変化

アルゼンチンはチリと並ぶ、重要なワイン生産地ですが、チリは輸出に特化してきたのに対し、アルゼンチンではレストランでも自宅でも、ワインを飲むことが定着しており、国内需要がほとんどでした。そのため、日常使いのテーブルワインの生産が主でした。
しかし、1990年代に市場が解放され、外国資本が参入し、世界に向けたワインが造られることで、品質が急激に上がっていきました。
フランスボルドーや、アメリカカリフォルニア、イタリアトスカーナなど、
銘醸ワインを生み出す生産者たちが続々と進出してきて、最新の栽培や醸造技術を持ち込みました。それだけアルゼンチンワインへの期待は高かったと言えます。

なぜアルゼンチンに目を向けたのか? 高品質なワインを生み出すアルゼンチンワイン栽培地の環境。

アルゼンチンワインの産地は、アンデス山脈の麓に南北に広がっています。
南緯22-42度のそのほとんどが砂漠のような場所でブドウ栽培が行われています。
アルゼンチンワインの銘醸地、メンドーサの緯度は32度。
フランス・ボルドーの緯度は44度。明らかに緯度が低く、暑い場所です。
なぜそのような場所で世界で認められるワインが造られるのでしょうか?

標高が高い場所を切り開いて開拓されたブドウ畑

アルゼンチンの優良なブドウ栽培地は、海抜1000メートル以上の場所に位置しています。涼しい場所を求めて標高2000メートルを超える高さまで畑が広がっている場所もあります。この標高にあるおかげで、日中は太陽がふりそそぎ、夜間は気温が下がって涼しくなります。
朝晩の寒暖差(日較差)は、美味しいワインを生み出すブドウにとってとても重要で、ブドウは日中の太陽により、果実味が凝縮し、夜間は涼しいため酸味も保持でき、これにより、糖度と酸味のバランスが取れた凝縮した美味しいブドウが栽培できます。

アンデス山脈の雪解け水で灌漑

年間降水量は150-400mmと、降水量は極端に少ないため、灌漑が必須。
アルゼンチンでは、アンデス山脈の雪解け水を貯める用水池や汲み上げた地下水を利用した灌漑をおこなっています。
用水路はインカ帝国時代から整備されており、今現在も政府により管理されています。
この整った灌漑システムと、アンデス山脈からの豊富な水のおかげで、
ブドウ畑に必要な水を送ることができ、ブドウが生き伸びることができるわけです。

有機栽培

また、ブドウ畑は、海からの湿った雨風をアンデス山脈がブロックしているため、
年間降水量は極端に少なく、乾燥しています。
そのため腐敗病やうどんこ病など病気の心配が少なく、農薬を極限までおさえた有機栽培を行うことができます。

アルゼンチンはブドウ造りに最高の気候条件がそろった、
高品質なブドウを栽培するのに最適な場所といえます。

アルゼンチンを代表する黒ブドウ品種マルベック(Malbec)

アルゼンチンの赤ワインといえば、「マルベック」。
最近は、コンビニでもマルベックを見かけるようになりました。
ワインに明るくない人でも、「マルベック」名前くらいは聞いたことはあるのでは?
この品種、アルゼンチン固有の品種と思われがちですが、原産地はフランス南西部。
フランスでは「カオール(Cahors)」と呼ばれています。
しかしこのマルベック、寒さと湿気に弱い品種で、うどんこ病にも弱い品種。
そんなことから、フランスでは生産量が年々減少傾向にあったのですが、
1956年にフランスを襲った冷害での大きなダメージが決定打となり、フランスでは栽培量が激減しました。
一方、アルゼンチンはマルベックの栽培面積世界一を誇っています。

なぜマルベックがアルゼンチンで栽培面積を広げていったのか?
それは、アルゼンチンのワイン産業の中心地であり銘醸地である
メンドーサの気候風土にマルベックが適しているからだと言われています。

メンドーサは、西は巨大なアンデス山脈、東はアルゼンチンの大草原である広大な場所で、マルベックは豊富な日照と標高による寒暖差という最高の条件で、様々なスタイルのワインが造られています。

メンドーサ中央部「ルハン・デ・クージョ(Lujan de Cuyo)」では非常に高品質なマルベックを生み出している場所です。ルハン・デ・クージョは、標高1000mほどに位置しており、ここには、樹齢の高い古木のマルベックが植えられています。古木から採れるブドウは自然と収量が少なくなるため、果実味が凝縮したワインとなるのです。
マルベック自身が持つソフトでまろやかな甘い香辛料の香りや黒コショウなどのスパイスの風味を持つ濃厚でフルボディの長期熟成能力を持つ最高品質のマルベックが造られています。

その他、マルベックは標高や気候を利用して、様々なワインスタイルを生み出すことができます。
標高の低い畑では、より濃厚なボディと豊かな黒系果実の風味を持つワインを生み出し、
一方、標高の高い畑では、爽やかな酸味と花の香りをもつよりエレガントなワインスタイルとなります。

豊かな酸味とその凝縮感から、長期熟成を経た、たばこ、ドライフルーツ、皮革などの複雑な風味を持ったマルベックから、スミレやブルーベリー、ブラックベリーなど新鮮な黒系果実の風味を持つマルベックまで、様々な顔を持つスタイルが人気の秘密と言えるでしょう。

一度飲んだら忘れられないフルーティなワイン トロンテス(Torrontes)

もう1つアルゼンチンを代表するワインは、白ブドウから作られる「トロンテス」。
トロンテスはアルゼンチン以外ではほとんど栽培されておらず、アルゼンチンの土着品種と見なされることが多いです。
マスカットを片親に持つ自然交配によって生まれた品種と言われており、一回飲んだら忘れられないほど強い花の香りと、ふくよかな果実の風味を持つアロマティック品種。
フレッシュさとフルーティさを楽しむ若飲みタイプのワイン。
最上のトロンテスは、標高の高い場所で産出されることが多く、しっかりとした酸味と果実味のバランスが保たれたワインとなります。





産地ごとに見たアルゼンチンワイン

メンドーサ州(州都、メンドーサ)

アルゼンチンワインの産業の拠点。
レストラン経営するワイナリーも多く、観光の拠点にもなっている。
アルゼンチンワインの8割を生産。
世界10大ワイン首都の1つ。
2016年には世界最優秀ソムリエコンクールも開催。
先ほど紹介したマルベックで有名だが、多数の国際品種が造られている。

サン・ファン州

アルゼンチン第2のワイン産地。
1年間のうち平均330日が晴天。
シラーがサン・ファンを特徴つける品種で、国際的な評価を得ている。

パタゴニア

世界で最も南に位置するワイン産地の1つ。
比較的新しく開発されたエリア。
北にある山地とは環境が全く異な流。、海抜200-250mに位置し、ここでは標高でなく、緯度がブドウ畑に冷却効果をもたらしている。
降水量が少なく日較差が大きく、日中は長く夜間は涼しいというブドウ栽培に適した環境が揃っており、ソーヴィニョン・ブランやピノ・ノワールなどの国際品種で上質ワインを生み出しており、このエリアが持つ潜在能力に期待されている。

アルゼンチンは、輸出が始まってからまだ20年ほどしか経っていないため、馴染みがないマルベック、トロンテスという珍しい品種で名を馳せているというだけでも面白いですが、国際品種も着実に力をつけてきており、目が離せない産地の1つとなっています。

おすすめアルゼンチンワインとマリアージュ

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ワイン 赤ワイン 2018年 レゼルヴァ・マルベック / ボデガ・ノートン アルゼンチン メンドーサ 750ml
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古木から生まれた凝縮感あるマルベック
レゼルヴァ・マルベック(RESERVA MALBEC)
生産者/ボデガ・ノートン (BODEGA NORTON )
生産地 /アルゼンチン メンドーサ
品種/マルベック100%

古樹から採れるマルベックから造られた、
濃厚でジューシーな果実味をもつこちらは、牛肉との相性抜群。
上質な赤身の牛肉をシンプルに塩胡椒で焼いたステーキと相性抜群です。
アルゼンチンは世界的に有名な牛肉の産地。
アルゼンチンでは、牛肉を塩でBBQスタイルで焼いたアサードと呼ばれる料理があり
マルベックと一緒に親しまれているそう。

クマ オーガニック マルベック(Cuma Organic Malbec)

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コスパ満点の有機栽培マルベック
クマ  オーガニック マルベック(Cuma Organic Malbec)
生産者/ボデガ・エル・エステコ(Bodega El Esteco)
品種/マルベック100%

アルゼンチンの有機認証機関の認定を受けた有機栽培葡萄を使用。黒いベリー系果実の熟れた香りと適度な酸味と果実味、ボディとのバランスがよく取れているこのワインが1000円以下で買えるなんて・・・

こちらのマルベックには
肉じゃがや焼き鳥など和食がよく合います。

ロ・タンゴ・トロンテス(LO TENGO TORRONTES)

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情熱の国アルゼンチンらしい「タンゴ」がモチーフ
ロ・タンゴ・トロンテス(LO TENGO TORRONTES)
生産者/ボデガ・ノートン (BODEGA NORTON )
品種/トロンテス100%

ライチやマスカットなどの爽やかでフレッシュな香り、時間が経つとトロピカルフルーツや蜜の甘い香りがする、魅惑的な一本。
あっさりとした味わいの魚料理はもちろん、スパイスやハーブの香りが効いたエスニック料理にもよく合います。
野菜や香草が効いた生春巻と合わせてみてはいかがでしょうか。

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